釣りと魚料理
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博多ぶり雑煮
d0143592_13253454.jpg
 年末、郷里の叔父からダンボール一杯の野菜が届いた。どれも市民農園で叔父が丹精こめて作ったものだ。からし菜など、ちょっと珍しい野菜には、料理上手な叔母が食べ方のメモを添えてくれている。
 なかでもわたしが毎年心待ちにしているのが、かつを菜。福岡特産の野菜で、博多のぶり雑煮には欠かせない青菜である。

d0143592_4564756.jpg かつを菜は40~50cmほどもある大きな野菜。濃い緑色で葉っぱが縮れている。パンチパーマもまっつぁお、ぐらいの見事な縮れっぷりで、これが独特の食感をもたらす。味はほろ苦く、ほんのり甘みもある。カルシウムやビタミンCなど栄養価も高いらしい。暮れになると、博多の青果店やスーパーで一斉に売り出される。

 関東に来て最初のお正月、いつものようにぶり雑煮を作って出してみた。他のお雑煮の作り方を知らなかったからだ。魚好きのだんなはたいそう気に入ってくれ、以来我が家のお正月はぶり雑煮が定着した。しかし、困ったのはかつを菜だ。関東のスーパーには売っていない。仕方なく小松菜や白菜で代用したが、どうも違う。里帰りの際に窮状を訴えると、叔父が送ってきてくれるようになったのだ。本当にありがたい。

d0143592_503826.jpg もうひとつ、博多のお雑煮に欠かせないのが、あごだし。あごはトビウオを干したもので、癖がなく旨みの強いおいしいだしがとれる。干したあごは関東では入手しずらいが、粉末のだしをパックにしたものなどはたまに売られている。

 博多のぶり雑煮の具材は、家庭によってさまざま。にんじんやサトイモを入れるところもあるが、わたしの実家では塩ぶり、焼いた丸餅、かつを菜、タケノコ、干ししいたけ、紅白かまぼこと決まっていた。
 ぶりは食べやすい大きさに切り、多めの塩を降って冷蔵庫で3時間ほど置いておく。水が出たらさっと洗い、熱湯で茹でる。
 かつを菜は大鍋でさっと湯がき、水にとって軽く絞り、食べやすい大きさに切る。
 干ししいたけは戻し、タケノコは縦に切って一度さっと茹で、それぞれやや濃い目のだし汁で下煮しておく。
 紅白かまぼこは薄切りに。今回はアマダイの自家製かまぼこを使用。

 これら具材を一人分づつ串に刺し、あごと昆布、干ししいたけでとっただしに薄口醤油・酒・塩で味をつけたすまし汁の鍋に入れて温める。順番を考えて刺しておき、お椀の中で串を抜けば、あっという間に盛り付けられる。誰が考案した方法なのか知らないが、子供の頃、お雑煮の具を串に刺すのは私の仕事だった。鍋の中で具がバラバラにならないし、来客の多かった実家では、この串刺し作戦はかなり重宝していた。

d0143592_6574020.jpg ここ数年、暮れの合言葉は「今回のお正月はあんまり作らないよ」。何年かやってみて、おせちは2日分も作れば十分とわかったからだ。しかし、そうは言ってもお雑煮、がめ煮(筑前煮)は必須。他には黒豆(だんながあまり食べない)の代わりにひたし豆、くわい煮、松前漬け、田作り、だし巻き、たたきゴボウ、酢れんこんくらいで、どれもそれほど時間も手間もかからずにできるものばかりだ。これにかまぼこ、マグロのお刺身、ハムやチーズなどを添えればそれなりにお正月らしい食卓に。

 ちなみに、かつを菜は細切りにしてさっと茹でてぽん酢で食べても良いし、お漬物にもなる。茹でて冷凍しておけば、野菜が足りないときにさっと煮びたしにしたり、魚の煮付けのときに一緒に煮たり。おいしくて、便利なことこの上なしである。叔父がいつまでも元気で、かつを菜を作り育ててくれることを願うばかりだ。
by abukamo | 2009-01-05 07:43 | 魚料理 | Trackback | Comments(6)
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Commented by manbo at 2009-01-05 20:07 x
ぶり雑煮懐かしか〜。こちらに来てからは食べたことありません。
からしなも関東にはあるのかな〜忘れてた野菜の名前。
がめ煮もおいしそ〜。目で博多のお正月を味わいました〜。サンキュ!
Commented by okashina-s at 2009-01-05 21:49
abukamo さん☆
こんばんは~
↓のかまぼこすごすぎます!!
テレビで職人さんが作っている姿はみたことありますが・・・おうちで作った方ははじめてです
お正月からおめめが大きくなりましたよ
お雑煮って地域によってまったく違いますよね
私はお吸い物ですが、関西は白味噌で、主人は小豆です
ぶり雑煮聞いたことはありますが、食べたことはないなぁ~
いろんな地域のお雑煮を食べてみたいですね
がめ煮かぁ~最近作ってないかも・・・
わがやは豚の角煮を作ったら「筑前煮がよかった~」と言われましたよ
いつも食べてくれないからお肉にしたのに・・・ぶつぶつです
Commented by mrs-jasmine at 2009-01-05 22:41
あぶかもさん、こんばんは〜。
新年のあぶかもさんのブログ楽しみにしていたんですよ♪

お雑煮はやはりその土地ごとの特色出て面白いですね。
具を一人ずつ串に刺すことも初めて知りました!
でもこの映像、とっても好きかも。^^

↓かまぼこも手作りなんですね!すごい〜!!
市販のものにはない、味わいなのでしょうね〜。
すごくおいしそうです。^^
ピンクの色合いもいいですね。
今年もあぶかもさんのブログ楽しみにしています♪
Commented by abukamo at 2009-01-06 10:45
manboさん、どうも~。^^ ぶり雑煮、懐かしかろ~?
うちはしょっちゅう魚の潮汁を食べますが、塩ぶりのお吸い物は
やっぱりおいしいね。好き嫌いはあるけど。
からし菜、いろんな種類があるみたい。見た目水菜みたいのとか。
紫色のもあったよ。一瞬だけ茹でてお浸しで食べたり、刻んでネギの
ように使ったり。おいしかったですよ。^^
Commented by abukamo at 2009-01-06 10:57
RUIさん、おはようございます。^^ かまぼこ、以外と作りやすかった
ですよ。FPがあれば誰にでもできると思います。
味付けがちょっと難しいですが。^^;
魚がないと作れないけど、RUIさんとこもご主人の釣果があるから…^^
白味噌や小豆のお雑煮、話には聞くけど食べたことはありません。
関西のお雑煮も食べてみたいなぁ。
関東では男の人がお雑煮を作るという風習があるそうですよ。
うちは九州風で私が作りますが、お餅を焼くのはだんなの方が
上手です。^^;

がめ煮、わたしも久しぶりに作りました。作って半日くらい置いたのが
いちばんおいしいような気がします。
豚の角煮も良いけどなぁ~。ご主人はちょっとだけRUIさんに
わがままが言ってみたかっただけかもしれませんね。^^
Commented by abukamo at 2009-01-06 11:04
ジャスミンさん、おはようございます。^^ お雑煮の具を串に刺すのは、
ちょっと調べてみたら、博多のごりょんさん(商家のおかみさん)の知恵
だそうです。お祭の多い土地なので、旦那が家を明けることが多く、商売
も家事も全部ひきうけるおかみさんはとっても多忙。それでこういうワザ
が生まれたのだそうです。
ジャスミンさんが仕事から帰って、いろんなアイディアを駆使して
おいしい料理を作るのも、ある意味「おかみさんの知恵」ですね。^^

かまぼこは思ったより弾力が出て、食感だけは売ってるのと遜色
ありませんでした。味付けだけが課題です。
冷蔵庫には第二弾のかまぼこ用の魚がスタンバイしているので
また作らなければ~。^^;
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