釣りと魚料理
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ソコイトヨリの煮付け
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photo:だんな

 「魚ー、魚はよござっしょうかー」

 「はぁい、くださーい」
 母がアルマイトのボールを手に外へと駈け出す。近所の主婦もわらわらと集まってきて、まだ車の少なかった通りは小さな市場のような賑わいだ。

 子供の頃、住んでいた社宅によく来ていた魚の行商のおばさん。志賀島でその朝揚がった魚を一斗缶に入れて売り歩く博多名物の行商人で、通称カンカン部隊という。うちでは「志賀島のおばさん」と呼んでいた。うちに来るおばさんはみんなリヤカーを引いていたが、チンチン電車に乗ると一斗缶を背負ったおばさんもよく見かけた。

 「おばさん、今日は何があると?」「おばさん、これいくら?」主婦たちはおすすめの魚や食べ方を聞きながら、その日の夕餉の魚を買う。売るほうもおばさんなら買うほうもおばさんなのに、母たちが行商の人を「おばさん」呼ばわりすることに子供心に軽い違和感を覚えつつ、傍らでそのやりとりを見るのが楽しみだった。
 しゃこがあるときはねだって大笊いっぱい買ってもらい、さっと茹でたのをおやつに食べた。その頃はしゃこはまだ庶民の食べ物で、姉と二人でしゃこの殻が皿に山盛りになるほど食べたものだ。

 博多の食卓には新鮮なアジやサバ、イワシの他に旬の魚がのぼる。メバルやカレイ、アブッテカモ。なかでもイトヨリは人気の魚。イトヨリの塩焼きや煮付けはご馳走だ。博多ではこういう癖がなくやわらかい白身の魚を好む人が多い。

 冒頭の画像はだんなのアマダイ釣りの外道、ソコイトヨリの煮付け。ソコイトヨリはイトヨリダイ科の魚で、イトヨリより水深のある場所で釣れるから「ソコ」がつく。鮮やかなピンクに黄色の側線が走る、うっとりするほど美しい魚だ。
 このソコイトヨリを毎年暮れに友人が送ってくれる宮崎の稀少な黒砂糖、さとねりを使って煮付けにした。水と酒を同量鍋に入れ、さとねりと醤油を加えて火にかける。煮汁が沸いたら生姜の薄切りと飾り包丁を入れたソコイトヨリを入れ、煮汁を上からかけまわして表面に火を通す。落し蓋をして煮汁が全体にまわるように火加減し、12~15分煮れば出来上がり。
 さとねりのおかげで煮汁はこっくりと良い具合。魚に箸を入れ、ふんわりした身に煮汁をつけて食べると最高に美味である。

 ところで、博多のカンカン部隊のおばさんの歴史は古い。1914(大正3)年に志賀島が大火災に見舞われた後、いち早く復興に立ち上がったのは漁師町の女性たち。島で獲れた魚を博多で売り歩いて家計を支えたそうである。

 東日本大震災の地震と津波で、数えきれないほどの港町が被災した。家も船も港湾施設も流され、さらに原発の放射能漏れと風評被害。先の見えない苦しい状態が続いている。
 政府にはしっかりとした調査と速やかな広報をくれぐれもお願いしたい。そして、我々一般消費者は確かな情報をもとに、普段通りの生活をすることが一番大切だ。なにより気持ちで負けてはいけない。

 被災した港町の女性たちは、カンカン部隊のおばさんたちのように、きっとたくましく復興に立ち上がるだろう。日本の漁業をみんなで支えていこう。

 JF全漁連(漁業共同組合)がんばれ漁業募金(PDF)に協力しましょう


by abukamo | 2011-04-04 20:47 | Trackback | Comments(14)